コペンの純正オーディオを少し調べてみた。車両価格200万円のコペンだからといって、特別に盛られたオーディオではない(オプションではプレミアムサウンドの選択は可能。しかし高い)。ミラやムーブといった車種とまったく同じスピーカーのようだ。
そこで、本日は最もお手軽に音質を上げる方法を考えてみた、というお話し。まずはAピラーに装着されているツィーター(高音域のスピーカー)をどうするか?
ネットで情報を集めて現状を観察。Aピラーを外すと、クラリオン製のツィーターがこのように付いている。端子に付けられているキャパシタ(電解コンデンサー)の役割はハイパスフィルター。言い換えると、特定の周波数ポイント以下をカットする装置。その特性を左右するキャパシタ容量は3.3uFのようだ。
では特定の周波数って、いったいどのくらいなのか?
仮にスピーカーのインピーダンスがカーオーディオでは一般的な4Ωとして、3.3uFのハイパスフィルターのカット周波数を計算してみる。
結果、フィルター特性が6dB/octでカット周波数は12,000Hzと非常に高い周波数設定であることがわかった。この設計から考えられるのことは、どうやらAピラーに付けられているスピーカーはツィーター(高音域)というより「スカっとした高域の伸び」とか「音の明るさ」といった音質全体に味付けするスーパー・ツィーター(超高音域)の役割に近い。恐らく、コペンオーナーにとって、このスピーカーは現実的には鳴っているのかどうか、わからないような存在なのではないか、と推察した。
このようなオーディオ仕様に業を煮やしたコペンオーナーのなかには、画像のようにAピラーを上手にくりぬき加工して、格段に高価で性能が優れる社外スピーカーをインストールされる方もいる(凄い!)。お金と時間と手間を惜しまなければ、最終的にこの選択になると思う。
僕としては、こうする前にいったんツィーターに繋がっているハイパスフィルター用のキャパシタを交換し、ハイパスフィルターのカットオフ周波数を下げてみたい。
具体的には
・キャパシタそのものは音質が悪い電解コンデンサから高域特性が優れるフィルムタイプにする。
・キャパシタの容量は3.3uFから4.7uFに変更することで、カットオフ周波数は12,000Hzから8,500Hzに下げる
音質改善費はキャパシタ2個だけなので、恐らく300円以内。ちなみにカットオフ周波数として選んだ8,500Hzは、高音域としては結構美味しい周波数領域。狙いはツィーターの鳴っている感は現実となり、「爽やかさや」、「高音域の抜け」は強調されるハズ。あくまでも妄想レベルになるが(笑)。
Enjoy!