その瞬間を切り撮る

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ハードディスク不調になったらどうする?

カメラ愛好家にとって、大切な画像データの保存先であるPCのハードディスクドライブ (HDD) が不調に陥いるトラブルは大事件だ。

本日は、頑張って不調の原因を取り払い、リカバリーに成功したというお話し。

 

■症状

不調のHDDはやっかいなことにオペレーションシステム (OS) がインストールされているシステムドライブ。トホホなことにLightroomの画像データも同居している状況。

・予兆の一つ目は、ここ数カ月内、頻度は少ないが作業中に突然PCがブルースクリーンになる。
※ 通称「青い死の画面」とも言われ、Microsoft Windowsにおいて、オペレーティングシステム に何らかの異常が発生した際に表示されるエラーメッセージ画面

・二つ目は、Windowsアップデートがエラーで更新できない状態が続く。エラーは「デバイスに重要なセキュリティ修正プログラムと品質修正プログラムがありません。」

・不調の確定は、再起動時、ついにBIOS画面で「SMART Failure Predicted on Hard Disk」、すなわち、ハードディスクの自己診断を通じたエラー通知。
ハードディスクがもう故障寸前なので早くバックアップを取って正常なハードディスクに交換しろ、との宣告。

 

■データのバックアップ方法を考える

案1:データバックアップをとり、ハードディスクを交換。復旧を試みる

案2:HDDデュプリケーターで大容量ハードディスクの丸ごとコピーする

案3:ソフトウェアでクローンHDDを作ってみる

 

案1は不調になったHDDがシステムドライブゆえ、手間を考えボツ。案2は不調HDDが3TBに対し、手持ちのHDDが2TBのためボツ(※コピー元の容量<コピー先の容量が使える前提)。案3はたまたま手元にあったHDDがウエスタンデジタル製でクローンツールソフトが無償で使える。というわけで、案3でチャレンジしてみることにした。

 

■Acronis® True Image™ WD Edition でハードディスクを丸ごとコピーする

Acronis® True Image™ WD Editionバックアップソリューションは、ウエスタンデジタル製のハードディスクユーザーであれば無料で使えるソフトウェア。

 

 

WDのサイトからソフトウェアをダウンロードし、立ち上げると、このようなメイン画面が表示される。選ぶ機能は赤枠で囲んだ「ディスクのクローン作成」が目的の機能。

ちなみに、ディスクのクローン作成は、

 

・ハードディスクからSSDに換装したい(ダウンサイジング)

・大容量のハードディスクに換装したい(アップサイジング)

 

といったユーザーニーズに応えるもの。HDDデュプリケーターのような「コピー元の容量<コピー先の容量」といった制約がないのがありがたい。

 

結論から言うと、3TBの不調HDDから2TBのHDDへ丸っとコピー=パーティション(フル)バックアップはなんとか成功した。

ただ、既にコピー元のHDDの一部は不良セクター(※)に蝕まれてしまっていたようで、CRCチェックエラーとか、すんなりプログラムが進めないことがしばしば発生。やり直しを含め全てのプロセスを終えるまでに、何と10時間ほどかかってしまった。

 

不良セクター:不良セクタ(bad sector)とはハードディスクまたはフラッシュメモリなどの記憶媒体において、何らかの障害によって利用できなくなったセクタのこと。データを読もうとしても読めないから不良セクタになっているわけで、放っておいても状態が良くなることはない。虫歯といっしょだね。

 

■DISMとSFCWindows 10 の修復を試みる

Win10は何とか動く状態であったが、Winアップデートの更新が失敗する原因は、システムファイルの一部が破損しているのではないか、と推定。
そこで、DISMとSFCでシステムをチェック・修復してみた。
結論はビンゴで、いくつかの破損したシステムファイルを無事修復することができた。

 

Windows PowerShellの起動
Windowsキーを右クリックして、一覧からWindows PowerShell(管理者)を選択。

②修復用コマンドを入力
コマンドラインに「DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth」をコピー&ペーストして、Enterキーで実行。

③イメージ修復の開始
※DISMを実行すると通常は数十分程度かかる。Windows PowerShell上でステータスが100%になり、チェック・修復が完了するまで、操作せずに待機。「復元操作は正常に完了しました。」と表示されたら、修復は完了。

SFCを実行
sfc /scannow」をコマンドラインにコピー&ペーストして、Enterキーでスキャン開始。

※システムのスキャンに時間がかかるため、「検証 100%」になるまで待機。途中でWindows PowerShellを閉じないよう、注意すること。

 

SFC完了後のメッセージによって、処理結果が異なる。

 

・「Windows リソース保護は、整合性違反を検出しませんでした。」と表示されれば、問題ない。
・「破損したファイルを検出し、正常に修復しました。」の場合は、システムファイルに問題が見つかったが、修復によって解決されている。
・「破損したファイルを検出しましたが、その一部を修復できませんでした。」というメッセージが表示される場合、修復に失敗している。

⇒ 僕のケースは「破損したファイルを検出し、正常に修復しました。」

 

⑤「exit」を入力→EnterキーでWindows PowerShellを終了

⑥PCを再起動

⑦エラーになっていたWinアップデートを手動で起動。正常にアップデートできたことを確認

 

■ケース内のハードディスクを移設

 

 

PCケース内のハードディスクは、ディスクアレイのように3台重ねるように設置されている。

HDDベイは、ファンで強制空冷されているものの、不調になった原因のひとつに熱こもりが考えられるので、予防措置として上の画像に示すブラケットをamazonで購入。酷使されるシステムドライブのみ5インチベイに移設することにした。

ちなみに、HDDの動作保証温度は一般にはおよそ0~55℃の範囲といわれるが(望ましい範囲は15~25℃)、動作保証範囲内であっても、高温になるほど故障率は高くなる、すなわち寿命は短くなることを覚えておこう。

 

xtech.nikkei.com

 

HDDは消耗品であり平均寿命は5年。今回、僅か2年の使用で故障するとはあたりが悪かったのか。。。。。まぁ、何はともあれ、リカバリーできたので良しとしよう !(^^)!

 

Enjoy!