FEIYU TECH ジンバルのフラッグシップモデルといえばSPG2シリーズ。その旧世代「SPG」の新品を天下のamazonにおいて「おいっ、この値段、冗談だろ?」と思える超激安価格で手に入れた。
実はこのモデル、日本での販売が展開されなかったので、かなり情報が少ないマイナー製品。
ということで、ユーザー代表して情報を書き留めておく。
■FEIYU (フェイユー)とはどんな会社?
2013年に「手持ち三軸ジンバル」を業界として初めて開発した中国の大手精密機器メーカー。製品には「GOPRO用、スマホ用、ミラーレス、一眼レフ用」があり、かなり多彩なラインナップとなっている。
■SPGシリーズの系譜
僕が調べた限り、現行モデルのSPG2は第4世代目(4G)。遡ると SPG-C(3G) → SPG(2G:購入したマイナーチェンジ品) → 初代SPG(1G) となる。
・SPGマイナーチェンジ(2G:購入した品);2017年リリース?背面にトリガーボタンが追加され、「撮影モードのロック」、またジョイスティックとの併用でズームイン、ズームアウトの操作が可能に。また、本体が生活防水仕様にグレードアップ
・SPG-c(3G);バランスどりがスライドレール方式からウエイト(おもり)方式に変更。日本国内では、この製品がファーストリリースモデル
・SPG2;ジンバルハンドル部にマジックリングとOELDディスプレイを搭載。現行機種
■DJI Osmo3との比較
良い点
・DJI Osmo3が全体的にプラスティックの安っぽさが抜けきれない製品であることに比べ、FEIYU TECH SPGは金属の塊。手触り、見た目で圧倒的に高級感がある
・スマートフォン、GoPro、GoProもどきまで搭載できる懐の深さ(Osmo3はスマホのみ)
・特にGoProは手ブレ防止は強力なものの、水平修正は撮影後のソフトウェアになるので、この手間がなくなる
・電池が26650バッテリーの着脱式のため、ヘタったら交換可能。ちなみに購入した品には予備純正バッテリーまで付属していた
・DJI Osmo3は動く角度に限界があり、下のアングルから撮影とかは可動範囲に限りがあり利用できない使い勝手に不満があった。SPGは可動範囲がDJIより格段に広くストレスから解放された(これ重要)
・チルト、パンに関するキャリブレーションの微調整がUSBで接続したPCから可能。マニアックだが嬉しい
・スライドレール方式のため搭載機器のバランス調整範囲が広い
悪い点
・本体からスマホへの給電ができない(SPG2からは可能)
・スマホアプリはDJIの方が直観的に使いやすい
・金属製のため重い
・折りたためないので嵩張る
・日本未発売製品なので、マニュアルは英語。さらに国内販売代理店が誕生する前の製品ので、国内サポートは無い
■注意点
・充電は説明書どおり充電流1A以下を守った方がよろしいようで。流行りの急速充電は故障の原因になるので、使用は避けた方が良いみたい
・バランスレールのポジション次第になるが、使い終わってからスマホを外した際、チルトモーター部が本体にガツンと当たり、状況によって凹み、塗装剥がれなどの原因になるのは確実。僕は、即効でフェルトで予防措置をした
・搭載機器が軽すぎ若しくは重すぎにより、動作中にカクッとサーボが効かなくなる場合は、Feiyu ON(アプリ)の設定からモーターの強さを調整すると良いらしい
■まとめ
何のご縁か、本当にタダ同然に近いコストで2台目のジンバルを使うことになった。 DJIがYouTuber等へのバラマキなど圧倒的な広告宣伝により現在のポジションを確保しているのと比べると、FEIYU TECHはマイナー感が否めないところ。しかし、製品は極めて真面目な作りなり。
最も重要でかつ本質的なジンバルの動きは極めてスムーズだし、可動範囲が広いのが何より良い。総じてジンバルを知り尽くしたメーカーの設計思想が伝わり、非常に好感が持てた。
ちなみに、ジンバルの二台目は「FeiyuTech G6 Max」をターゲットにしていたところ。ひょんなきっかけで、はじめてFEIYU TECH製品を使ってみて、これは現実になるかもしれない。
Enjoy!