NEX-C3は完全に ”おもちゃ(=Toy)レンズ” の母艦ですな。
Fujian 35mm F1.7 CCTV Camera Lensは、中華製の監視カメラ用レンズ。海外通販を利用するとレンズ+マウントアダプター込みで2千円ちょいで買えてしまう驚きの安さとオールドレンズ風に写真が撮れるという口コミで、人気のようだ。
試し撮りは開放で撮った。すごいなー、この癖。フレーム中心部だけは、もの凄いシャープだが周辺は流れているような絵。そして、露出を絞っても決してフレーム全体に均一なシャープネスを広げることはできない。
「柔らかい」、「甘い」、「ボケが大きい」。レビューは様々な表現でネットに拡散しているが、一般的なカメラ用レンズのボケとは違うジャンルですな。
それはこういうこと。光学設計でいう "イメージサークル" とは、"良像が保証される範囲" という意味。CCTVカメラレンズを規格外のミラーレスカメラで使うことで、"良像が保証されていない範囲が フツーのカメラレンズとは違うように写る = ユニークな絵"、というのがこのレンズのジャンル。一言で言うとレンズの不完全さが最大の特徴。
もう一回言いますが、「一般的なカメラ用レンズのボケとは違うジャンルですよ」、このレンズ。そもそもオールドレンズと言えども収差を抑えるためレンズの材質やコーティングを工夫している(その時代なりに)。これと混同しちゃレンズメーカーに失礼かと。
続編のこちもどうぞ。