今では一般的になった煮干しラーメン。とんこつ系が博多なら、煮干し系は津軽地方(青森)ということはご存じだろうか?
『津軽ラーメンのルーツは諸説ある。蕎麦屋で中華そばが出されていたことからもわかるように、津軽ラーメンのルーツはこの地方独特の津軽そばにあると言われている。
津川賢は、「津軽そばは、大豆をすりつぶした呉汁をつなぎにして打った蕎麦を煮置きし、焼干しを出汁にして食べるものです。この出汁に中華麺を入れたものが津軽ラーメンのルーツではないか。」という推論を津軽の老舗蕎麦屋や老舗食堂を取材したうえで導き出している。
その後、津軽に多くあった蕎麦屋が中華そばを扱うようになり、現在の隆盛に至っている。この点に関し、津川賢は、「青森は昔から人口に対して製麺所が多いんです。もともと津軽そばを作っていたところが中華麺を作り出した。それで一気に中華そばが広まったそうです。」と述べている。
そして、老舗の蕎麦屋でも、中華そばはいまだにそばと人気を二分するほど、蕎麦屋の中華が津軽には根付いている。』(Wikipediaより引用)
確かに子供のころからラーメンといったら、ちぢれ細麺に煮干しの出汁が効いたさっぱり系というのが当たり前だった記憶がある。その歴史の背景には津軽海峡は寒流(親潮)と暖流(黒潮)のぶつかる潮目にあたり、多くのプランクトンが集まる資源豊富な漁場。ここでの水産資源こそ、津軽ラーメンを支えてきたのではないだろうか。青森は、醤油、味噌、塩と違いこそあれ、8割が煮干しベースと言っても言い過ぎではないくらいの「煮干しラーメン王国」なのだ。
津軽ラーメン煮干し会は、そんな青森ケンミンが大好きな煮干しラーメンを全国の人に知ってもらいたく、有志を集い、全国のイベントへの参加、煮干しラーメンに関する情報の発信力を強化するために結成されたラーメン店の団体。長尾、まるしげといった煮干しラーメンの有名店が名を連ねる。
津軽煮干し会の一員、青森のラーメン屋さん五丈軒で"バラそば"を注文。オーダーは塩ながらスープは透明ではなく、煮干しダシが深く染み込んだ薄口しょうゆに近い。スープを啜ると、パァーと口いっぱいにうま味が広がり、幸せ気分に浸れる。盛岡東屋のカツ丼同様、この味、もう、たまりませんわ。
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